ストラタスとAVEVAが、ユーザー環境をシームレスにデジタル移行できるソリューションを共同で提供
AVEVAは、製造工場や設備を運用するソフトウェアを提供しています。しかし、その性能は、ソフトウェアを稼働するプラットフォームの性能を超えることはできません。マシンや設備の運用、生産ラインや工場管理、制御室の複数拠点の監視、指令センターへのKPI提供、クラウドやエンタープライズへのデータ送信を実行するAVEVAソフトウェアのプラットフォームとして、ストラタスはゼロタッチ エッジ コンピューティングを提供しています。ストラタスは、AVEVAのパートナーとしてソフトウェアを保護し処理性能の向上を支援しています。
現在使用されているAVEVAソフトウェア ソリューションが、これらに一つでも当てはまる場合は、ストラタスがビジネス クリティカルな業務のデジタル トランス フォーメーションの簡素化、保護、自動化をサポートできます。
10年にわたる戦略的パートナーシップ
10年にわたる戦略的パートナーシップ 10年以上にわたり、ストラタスとAVEVAは、デジタル トランス フォーメーションを進める顧客のために、ハードウェアとソフトウェア プラットフォームの理想的な組み合わせを提供してきました。過去5年間で、ストラタスのプラットフォームは約500件のAVEVAソフトウェアの導入をサポートしています。現在両社は、パートナーシップを通じてAVEVAの「エッジからエンタープライズまで」の取り組みや、IIoT(Industrial Internet of Things)、高度分析、人工知能(AI)のメリットを世界中の顧客に提供しています。
ストラタスは、AVEVAのテクノロジー パートナーとして、以下のようなソリューションを構築できます。
AVEVAのソリューションにストラタスがもたらす付加価値
ストラタスは40年にわたり、エッジからクラウドやデータセンターのアプリケーションにいたるまで、情報を安全かつ確実に配信することで、財務や信頼にかかわる重大なリスクから顧客の設備を保護してきました。現在では、この強みをAVEVAのソリューションにまで拡張し、マシン、生産ライン、工場の作業現場から制御室にいたるまで、またUnified Operations Center(UOC)でのKPIの実行時も、ソフトウェアの稼働場所を問わず保護します。
AVEVAのソフトウェア ベースのソリューションには、操作の容易さや、性能、信頼性、柔軟性が求められます。ストラタスのプラットフォームは、AVEVAソフトウェアをベースにしたソリューションが、エッジ、エンタープライズ、またはその間のどこに配備されているかにかかわらず、ソフトウェアの製品寿命全体にわたって信頼性の高い稼働をサポートします。
エッジからエンタープライズまで、ワンストップですべてを担うパートナー
ストラタスのシンプル、保護、自律型という特徴は、ストラタス製品とソリューションがその誕生から一貫して備えているものです。
ストラタスは、次のAVEVAソフトウェアとシームレスに統合できます:AVEVA InTouch HMI、AVEVA Plant SCADA、AVEVA System Platform、Historian、InBatch、eDNA、MES、Intelligence、Performance、OASys、Aquis
ストラタス プラットフォームでAVEVAを使用するメリット
ストラタスは、既存のAVEVAソリューションとのシームレスな統合によって、顧客環境をシンプルにし、セキュリティを強化し、安全にすると同時に、予期しないダウンタイムを排除し、財務上のリスクや風評被害をなくします。
シンプル
容易な管理 - ストラタス プラットフォームへのAVEVAソフトウェアの配備は、アプリケーションのイメージをインストールする際と同様に容易です。工場のさまざまな場所に複数のインスタンスがある場合でも、または複数の拠点やサイトに展開する場合も、これほど容易に作業が完了するプラットフォームは他にありません。
稼働までの時間の短縮 - AVEVA InTouch HMI、AVEVA System Platform、Historian、MESなどのアプリケーションの用意とテストが完了し、稼働の準備が整ったあとは、ストラタス プラットフォームにインストールするだけです。FAT(工場受入テスト)とSAT(現地受入テスト)は、産業用コンピューターやサーバーを使用する場合よりも短時間で完了できます。
保護
仮想化と冗長性の統合 - ストラタス プラットフォームの仮想化と冗長化の機能は、すべて事前に統合と設定が完了しているため、すぐに使用開始できます。ケーブル接続や設定が不可欠なクラスタ化や、パッケージ ハードウェアのペアリングも不要です。
インダストリアル グレード - エッジにインストールされるAVEVAソフトウェア用のStratus ztC Edgeコンピューティング プラットフォームは、ファンレス設計を採用しており、壁面や制御パネル内部のDINレールに設置できます。温度-40~60°C、湿度10~95%、振動5~500 Hzの環境で動作可能です。
自律型
可視性の向上 - SSD、アプリケーションとゲストOS、OPC UAサポートの監視によって得られるエッジ コンピューティングの診断情報のすべてを、AVEVA InTouch HMIまたはAVEVA System Platformアプリケーションにシームレスに取り込むことができます。
システム健全性監視とサポート - 24時間365日のシステム健全性監視、しきい値設定、アラート受信、ログのレビュー、障害予兆分析、自動アップデートとパッチ管理などにより、ソリューションの全体的な信頼性を向上させます。
スマート シティ:モンブラン トンネル
モンブランは、標高4,800メートルを超えるアルプスの最高峰です。モンブランを貫くモンブラン トンネルには、フランスとイタリアをつなぐE25ハイウェイが走っています。このハイウェイは幹線道路であり、主要な貿易ルートとして、特にイタリアでは北欧への貨物輸送の1/3に使用しています。2018年には、合計1,956,179台の車両がモンブラン トンネルを利用しました。
ここで導入されているのは、AVEVA System PlatformとストラタスのeverRunをベースとするソリューションです。SCADAシステムとして世界で初めてEN 61508標準SIL 2規格への準拠が認められ、20万を超えるポイントを制御しています。全長約11.5キロのトンネル全体を監視して制御するのは、Unified Operations Center(UOC)です。トンネル火災の発生時には、自動検知により強い気流の渦を発生させて、火災を悪化させる酸素の供給を遮断します。この優れたソリューションは、システムも完全に冗長化されています。
「エッジからエンタープライズまで」AVEVAをさまざまなレベルで導入
AVEVAの「エッジからエンタープライズまで」ソリューションは、単一の視線で監視し制御するアプローチが採用されています。これにより、これまでアクセスできなかった、または互いに分断されていた製造工場や設備の孤立したサイロを統合し、エンタープライズとの接続を可能にします。 また、エッジ(アセットの設置場所、ライン エリア、またはそれらの近くに配置された制御システム)のソリューションを工場全体のプロセスと統合する機能も備えています。さらに、複数の工場や拠点を統合し、中央指令センター、Universal Operations Center(UOC)、またはクラウドから監視して、エンタープライズの可視化と管理を実行することもあります。
一貫性のある情報
AVEVAの「エッジからエンタープライズまで」ソリューションは、情報を「一目で」把握可能にします。監視と制御に始まり、次のレベルとなるリアルタイムの意思決定、分析、最適化、さらに人工知能(AI)戦略までを統合します。また、複数のソースから送信される情報の検証と保護を行い、「一貫性のある情報」を生成します。
このソリューションが優れているのは、すべてのレベルを一度に導入する必要がない点です。これを可能にしているのが、AVEVAソフトウェアとストラタスのコンピューティング プラットフォームの双方が持つ拡張性です。
ストラタスは、AVEVAの顧客がAVEVAの「エッジからエンタープライズまで」ソリューションを導入する際に、エッジ、データセンター、その他の場所のいずれであっても、中断や障害、予期しないダウンタイムを発生することなく稼働し機能することを保証する、コンピューティング インフラを提供します。
AVEVAのクラウドおよびSaaS戦略におけるストラタスの役割
情報は貨幣のように価値のあるものです。組織は、情報によってビジネス上の正しい意思決定を下すことができます。また、市場や生産状況の変化を予測して計画を変更したり、修正したりできます。今まで見えていなかった事実のインサイトを提供することも可能です。新しいAIソリューションでは、将来発生する事象を予測することで、リスクを最小化しながらチャンスを最大化するプロアクティブなアクションをとれるようになります。 AVEVA Connectは、マルチサイトや分散した工場、ライン、機器、マシンにインストールされたHistorianノードや、エッジ上のアセットから生成されるデータ、そして監視や制御によって得られる膨大な量のデータを取り込みます。
AVEVAの主要クラウド ソリューションであるAVEVA Connectは、SaaS(Software-as-a-Service)ソリューションとして、エッジからエンタープライズに至るまでの運用サイクルと情報の価値サイクル全体を一元的に把握できます。これにより、ユーザーは重要な運用情報を参照できると同時に、組織の他のメンバー、信頼できるパートナー、サプライヤーとデータを共有できます。ユーザーは、いつでもどこでも同じ情報を確認できるため、容易なコラボレーションが可能になります。
Stratus ztC Edgeは、「エッジからエンタープライズまで」ソリューションの信頼性の高いコンポーネントとして、AVEVA Edgeの稼働をサポートします。詳しくは、ストラタスとAVEVAのソリューション概要をご覧ください。
遅延、帯域幅、低コスト、セキュリティ
エッジ上のアセット、マシン、機器、ラインの膨大なデータポイントで生成されるデータをエンタープライズまたはクラウドに取り込むには、遅延と帯域幅の問題となります。特にデータ量が多く通信速度が問題となる場合には注意が必要です。
AVEVAの顧客は、クラウド接続が必要であっても実効的ではない場合の遅延と帯域幅の問題の解決策として、本番または運用環境に物理的に近い場所であるエッジに、エッジ コンピューティング プラットフォームの設置することを選択しています。
Stratus ztC Edgeコンピューティング プラットフォームは、AVEVA InTouch HMI、AVEVA Edge、AVEVA Plant SCADA、AVEVA System Platformを簡単に実装できます。同じztC EdgeプラットフォームにAVEVA Historianをインストールして統合することで、ローカルでエッジ ベースのデータ収集が可能な強力なストレージ ソリューションを実現できます。
AVEVA Historianにおける情報の保存や転送機能と、ztC Edgeにおける仮想化や冗長化が組み合わされることで、信頼性と安全性に優れ遅延のない構成が可能になり、大量のデータを容易にクラウドへ送信できるようになります。
"「エッジは、クラウド コンピューティングでは対応できない粒度と精度で、遅延や重要度、近接性の問題を処理します」
ストラタステクノロジーCTO、ジョン・ビセンテ
上下水道:ピネラス郡
米国フロリダ州ピネラス郡の水道事業者は、セント ピーターズバーグをはじめ郡内23の自治体の年間の居住者100万人およびビジター420万人のために、毎日約2憶7,000万リットルの上水を供給し、約1憶1,400万リットルの下水を処理しています。この業務を行うため、延べ約3,200キロメートルの水道管、13箇所の地下水源、5つの地表水源、3つの廃水処理施設、350のポンプ場が管理されています。ピネラス郡の上下水道施設の運用にはAVEVAソリューションが使用されており、それをストラタスが保護しています。
情報収集能力を左右するエッジ コンピューティング ソリューション
エッジからエンタープライズ、クラウドに至るまで、効率的な情報収集を担うアーキテクチャーには、データの保護と継続的な可用性が求められます。コンポーネントや通信の障害によって情報の流れが中断されることは許されません。
世界最高のクラウド インフラストラクチャーを構築することはできても、必要な情報を収集できなければその価値はありません。シンプルで保護された自律型 のストラタスのエッジ コンピューティング プラットフォームは、アセット、マシン、ライン、工場、マルチサイトから、エンタープライズやクラウドにいたるまでの情報収集を中断させません。